ミッションインポッシブルシリーズ:『M:i:Ⅲ』『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

確か1作目は劇場で観たはずで、デ・パルマ節全開の演出も含めこれぞスパイ映画!と大満足、2作目のジョン・ウー監督作は「これ、単なるアクション映画では…」と肩透かしを喰らった印象で、そこで止まってしまっていた我がMI歴。しかし、この度Kindle購入をきっかけにAmazonプライム会員になり、その「プライム映画」という特典のお陰で、3・4作目を観ることができました。

それで先ず、本シリーズの大ファンで、封切り毎に劇場に行っている方には無用でしょうが、自分のような中途半端なファン向けにアドバイスがあります。『M:i:Ⅲ』と『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、是非続けて観てください(最新作は未見なのでなんとも言えませんが)。3作目でいきなり普通の幸せを手に入れているイーサンですが、職業柄そんな上手く行くもんかいな…とは誰しもが思うことで、その点が4作目の全編に亘り背景として描かれているわけですが、4作目のラストである意味どんでん返しが。この納得感というかカタルシスというかは、この2本を続けて観ないと得られません。

さて、それではそれぞれのレビューです。『M:i:Ⅲ』は冒頭があまりにショッキングで(手法としてはフラッシュフォワードというそうですが)、観る者はその呪縛に捕らえられたままそこに至る過程を追うことになります。気分は最悪です。本作の敵役を演じているのはフィリップ・シーモア・ホフマンなんですが、個人的には『マグノリア』でトムと競演していたことくらいしか記憶になく、その時の役柄からすれば今回の悪辣ぶりは完全に青天の霹靂です。いやまぁとにかく怖い! キャスティング最大の肝であるラスボスがこれであれば、作品の質は担保されたも同然です。

実際、テンポの良い展開、アクションのスケール感(特に『トゥルーライズ』を彷彿とさせる橋のシーンは圧巻)は絶品です。また、事の真相となる真の黒幕の顛末も、勘のいい人はすぐに判るのでしょうが、自分は制作サイドの意図通りにクライマックス直前まで騙されました。が、スパイ映画といえばチームプレイ、という点でいうと、今回のチームはイマイチ個々のキャラが立っていない(いかにもテンポラリなチームとの印象)ところが残念でした。また、後半のターゲットとなるブツがショボ過ぎて説得力がないのがなぁと。あんなオモチャに命懸けですかと。また、冒頭がアレで最後がコレですか、というシリアス度の落差もやや。

次に『ゴーストプロトコル』ですが、冒頭から投獄の身のイーサン、気が付けば本部から見捨てられて完全孤立となったチーム。しかし、今回のチームは極小人数においてキャラの立たせ方が上手い。無駄なくそれぞれに必要な役割がアサインされており、特にこれまでになかった和ませ役が、フザけ過ぎることなく絶妙なバランス。

そして作品毎に話題となるアクションシーンについても、超高層ビルでの手袋ギミックを用いた圧巻のシーンを始め、クライマックスでの立体駐車場での死闘など、全編ギッシリ。今回、悪役のキャラ立ちという点では前作に全く及ばないものの、核兵器への偏執振りは十分効果的で、ラストのハラハラに十分貢献していました。

そして本当の最後、真にバディであった今回チームのエージェントに対する真相の告白と、観客に対する披露に至っては、前作のラストで抱いた過剰なハッピー感に対する違和感を相殺して有り余る程の、静かながら充実した内容でした。

これで、最新作『ローグ・ネーション』への期待はいやがおうにも高まりました。必ずや観たいと思います。

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